新型コロナウイルス感染予防にビタミンD
以前、高齢者の方々のの食事調査をした際、もっとも欠乏頻度が高いのがビタミンDでした。
ビタミンDはお魚が嫌いで、キノコ類もあまり食べないという方は、欠乏している可能性が強いと思います。
お魚は値段が高いし、買ってきたらすぐに食べたい食材で、不便な点があります。
お魚は干物など塩分の高い形になっているほうが保存するのには便利ですが、血圧が高いとか腎臓が悪いとなると、健康のために塩分を敬遠し、そのために魚が摂り難いという点もあります。
キノコ類は、自宅で調理をする人なら充分に摂りやすいが、買ってきたお惣菜で済ます方は不足しやすと思います。
微量栄養素で免疫力を高める
日本臨床栄養代謝学会JSPENは、新型コロナウイルス重症化予防は、栄養学的アプローチとして、12の提言を発表しました。その中で、ビタミンやミネラルといった微量栄養素の欠乏が免疫能を障害することについての提言が示されています。
最近の知見では、ビタミンDの欠乏がインフルエンザ等のウイルス感染の発症に関与しているという報告があるとのこと。新型コロナウイルスの重症化の因子になっていることが推察されるとの説明です。
魚やキノコ類がなかなか摂り難い状態にある方は、容易に不足している可能性がありますし、そういった方はたくさんおられると思います。
タミンD不足の特徴
ビタミンDに多いのは、魚とキノコ類に多い。カジキ、イワシ、紅鮭、マグロ等の魚や、キクラゲ、干ししいたけ等のキノコ類です。
また、ビタミンDは紫外線によって皮膚でも産生されるが、家に閉じこもりがちになると不足しやすいです。
新型ころなウイルス感染予防のために、ステイホームをしていないとならないこの時期
散歩をするなど3密を避けた方法で外出することも、重要なことです。
ビタミンDが不足すると
最近問題なのは、高齢者のフレイル予防にビタミンDが重要視されている。骨折の原因になるだけでなく、骨格筋の形成にも関与していて、不足するとふらつきが始まるとのことです。
妊娠中のビタミンDは必要量が増える上に、日照不足になると、出産後の母乳のビタミンD量は不足するリスクが高まるとのこと。不足が心配なのは高齢者だけではありません。
微量栄養素が不足しないためには
魚が嫌いであるとか、食べる機会が少ない、外にあまり出ないという方は、適切にサプリメントの摂取も必要かと思います。
しかし忘れてならないのは、そもそもこうした微量栄養素は、日頃から栄養のバランスの悪い食生活をされている方に不足しやすい。主食だけとか、主食とお肉だけとか、野菜がついても少量というスタイルだと、不足しやすいということです。
家にい続けることでメリハリをつけにくく、何となく過ぎていく毎日ですと、お食事のほうもどうでもよくなりがちです。そうすると途端に欠乏しやすいのが微量栄養素です。
栄養のバランスに気を付けて、お食事を召し上がることをお勧めいたします。