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新型コロナウイルス重症化予防 食事で免疫力を高める

炎症を抑えるビタミンC

ビタミンCの抗酸化作用

新型コロナウイルスの重症化予防のためには、炎症を抑える体の働きをアップさせることが重要です。
ウイルスは肺胞に入って炎症を起こします。肺胞に入ったウイルスは、炎症によって血管を損傷させ全身に巡り、全身のあらゆる組織で炎症を広げていきます。

炎症を防ぐには、低栄養にならないように、栄養のバランスを摂ることが重要ですが、この前のブログで紹介したビタミンEと共に、ビタミンCは抗酸化作用によって、炎症を防ぐ働きを持っています。

体調管理にビタミンC

ビタミンCの欠乏症として有名なのが壊血病で、大航海時代に船員の多くが壊血病で亡くなっています。壊血病の症状は、疲労倦怠、いらいらする、顔色が悪い、皮下や歯茎からの出血、貧血、体重減少、心筋障害、呼吸困難などがあります。
成人のビタミンCの推奨量は100mgです。壊血病はビタミンCの食事摂取基準の1割以下10㎎程度摂っていれば起きません。普通の食生活では、ほとんど壊血病になる心配ありません。
しかし、壊血病的な症状、疲労倦怠、いらいらするなどがある方は、体調管理やストレス耐性を高めるために、充分ビタミンCを多めに摂るように意識するとよいと思います。

一方心臓血管系の疾病予防効果には、50mg程度摂っていれば期待できるとのことです。

ビタミンCを多く含む食品

ビタミンCは、熱に弱く、生の果物や、赤ピーマン、茹でても残る量が多めの小松菜・ほうれんそうといった緑の葉物やブロッコリー、熱に強いでんぷんに守られたビタミンCを含む芋類から摂れます。

サプリメントの利用もおすすめ

生の果物や野菜が少ない、外食やお弁当を召し上がっている方は、サプリメントで補うのも良いと思います。
特にお弁当には、食中毒を予防するために、加熱した料理が多いので、生の食品が充分に入りにくかったりすると思います。ビタミンCの多い食品を添えたり、ビタミンCは、サプリメントを摂ることがおすすめです。ビタミンCはサプリメントで摂っても、食品のビタミンCと利用率は変わらないとのことです。
喫煙者は、必要量が増えますので、特にサプリメントをおすすめします。

参考文献:日本人の食事摂取基準2020年度版

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炎症を抑えるビタミンE

炎症を抑えることの重要性

新型コロナウイルスの重症化予防のためには、炎症を抑える体の働きをアップさせることが重要です。
ウイルスは肺胞に入って炎症を起こします。肺胞に入ったウイルスは、炎症によって血管を損傷させ全身に巡り、全身のあらゆる組織で炎症を広げていきます。

炎症を抑制するには、特に高齢者においては、低栄養状態にならないことが大切です。
脂肪が多い状態の肥満の状態も炎症を起こしやすいです。

そして微量栄養素は、骨や筋肉・皮膚や細胞を強くしたり、活性酸素と言って老化を亢進する物質の除去をするなどの働きをして、炎症を防いでいます。

ビタミンEの働き

活性酸素を除く働きが、抗酸化作用と言います.抗酸化作用のある物質は色々ありますがビタミンではビタミンE・ビタミンCが中心です。

ビタミンEが注目されるのが、悪玉コレステロールと言われる、LDLコレステロールの酸化を防ぎ、心筋梗塞や脳梗塞と言った生活習慣病の予防効果があります。

日本人の平均的なビタミンEの摂取量をお摂りであれば、不足はないとのことです。(日本人の食事摂取基準による)

サプリメントを用いた試験では、心筋梗塞や脳梗塞といった冠動脈疾患の発症に有用であったという報告から、かえって死亡率を増加させると言った報告もありますので、特に過剰摂取には注意が必要です。

ビタミンEの多い食品

ビタミンEは、アーモンドや緑黄色野菜ほうれん草、かぼちゃ、ブリなどの一部の魚に多いです。

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胚芽米のごはんや精製された白米ではなく、雑穀入りや胚芽米にするとビタミンEが摂れます。

精製された食品を多く摂っていたり、緑黄色野菜を摂る機会が少ない方は不足していると思われますので、そうした方は、サプリメントを適切にお使いになるのも良いでしょう。

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感染症予防にビタミンA

新型コロナウイルス重症化予防に

日本臨床栄養代謝学会JSPENは、新型コロナウイルス重症化予防の栄養学的アプローチとして、12の提言を発表しました。その提言4:微量栄養素の適正投与の中で、ビタミンAは感染症に対する生体防御に関与しており、特に小児において重要であるとのことです。

ビタミンAの働き

ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康を保つ働きがあります。不足すると、皮膚や消化管、肺や気管支などにある、上皮細胞(皮膚や粘膜の細胞)の代謝が上手く行われなくなる。鼻やのどの粘膜が弱くなると、空気中の病原体が体内に入り込み、感染に罹りやすくなります。

ビタミンAが多い食品は

ビタミンAはレバーやうなぎといった動物性の食品に多く含まれるものと、緑黄色野菜に含まれる、プロビタミンAと呼ばれるカルテノイド(αカロテンとβカロテン)が小腸でビタミンAに作り変えられ利用されます。

ビタミンAはレバー・うなぎには多いですが、普通の魚や肉にはあまり含まれていません卵も多く含まれているほうです。日本人の摂取源としては、緑黄色野菜に含まれるカルテノイドが大きな役割を果たしています。野菜は千キャベツ程度という方には、サプリメント対策も有りだと思います。
直接取れる形のビタミンAは、大量のレバーやサプリメントなどによる大量摂取で過剰症の報告がありますので、ご注意ください。肝油とか摂るのも一案だと思います。ビタミンDも一緒に摂れるようにできていますし、比較的安価です。

脂溶性であるビタミンAは、油と一緒に調理をすると、吸収が良くなります。
胡麻和え、中華風のごま油と和えたナムル、マヨネーズやドレッシングでサラダ等で吸収力がアップします。
比較的熱に強いので、炒め物も良いと思います。

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食事で免疫力を高める

免疫力を高める、食材に多様性のある食事

色んな食材を使うほうが、栄養のバランスが整いやすい

食事摂取基準との比較するグラフをご覧ください。
このようなイメージです。
まず、買ってきたものだけで食事を済ます方に多い食事例
色々食べているようで、栄養価は意外と摂れていません。

食事摂取基準の目標値・推奨値を満たしやすい献立例

この献立のように、いろんな食材を使っていると、栄養バランスが整いやすいことが分かります。

しかし毎日の食事となると、このように食材を揃えるのは大変ですし、食費との兼ね合いもあります。
食事摂取基準の目標は必ずしも満たさなくても、とにかく多種類の食品を使うことを心がげていただくだけで、低栄養の予防になります。

低栄養予防に「さあにぎやかにいただく」

免疫力を高め、低栄養を予防することが、新型コロナウイルスに罹りにくくし、罹ったとしても重症化を予防することができます。
東京都健康長寿医療センター研究所では、「さあにぎやかにいただく」を合言葉に
10品目の推奨食品を挙げている。この内の7品目を毎日食べていると、低栄養にリスクが減ります。。
7品目摂っている方は、たんぱく質やビタミン・ミネラルといった微量栄養素が充足しやすいとのことです。逆に揃わない方は、ごはん・パン・麺類の炭水化物が占める割合が高く、たんぱく質やビタミン・ミネラルといった微量栄養素が不足しやすい結果となっています。
1日7品目は食べながら、どうやって価格を抑えるか?
調理が苦手な方はどうするか?
などのその方のご事情に合わせる必要があります。

価格を抑えて手軽に品数を増やしましょう

この「さあにぎやかにいただく」は、少量でも1品としてカウントできる。

魚は一番値段が高いので、肉がメインディッシュという日が多くて良いと思います。
つな缶や鯖缶を使ったり、和え物にしらすを入れたり、さつま揚げ等を野菜と煮たりして、魚の品数を増やしたら、安くなります。

肉はなるべくまとめ買いをして、調理1回分ずつ小分けにして冷凍すると安く上がります。
果物も高いので、少量ずつでも大丈夫ですよ。キウイフルーツは比較的安価で、ビタミンCが特に多いのでおすすめです。

調理が苦手な方は、まず味噌汁とか汁物に色んなものを入れてしまわれると良いです。
この方法でお一人暮らしの男性の栄養価を上げた経験もあります。
ツナ缶・しらす、卵・ハム・焼きのり・豆腐など、サラダに上手に入れてしまう
方法も、種類を増やすのに便利ですよ。