ビタミンB₆の働きとは
日本臨床栄養代謝学会JSPENは、新型コロナウイルス重症化予防は、栄養学的アプローチとして、12の提言を発表しました。その中で免疫に関わる微量栄養素についてビタミンD、ビタミンA、ビタミンEについて以前のブログで紹介しました。
今回はビタミンB₆です。
以下、永岡出版「からだにいい食事と栄養の大事典」からの抜粋です。
ビタミンB₆の働きは、食品から摂ったたんぱく質をアミノ酸に分解したり、アミノ酸を原料に皮膚や髪の毛、爪などの人体たんぱく質を作る手助けをします。
「セロトニン」「ドーパミン」といった、神経伝達物質を作ったり、赤血球を作るなど60以上の酵素反応にも関わっていると言われています。
体外から侵入した病原体を攻撃して無力化させる免疫物質の「免疫グロブリン」を作るのに欠かせません。
以上のことから、新型ころなウイルス感染予防にも、免疫力を高めるために積極的に摂りたい栄養素です。
どのような食品からどの位摂ればいいのでしょう
ビタミンB₆は、レバー、肉類、魚類に多く入っています。
しかし、だったら肉類や魚をたくさん食べれば良いように思えますが、ビタミンB₆の特徴として、たんぱく質を多く摂れば、必要量も増えてしまうという特徴があります。
下手をすると高たんぱく質になり、必要量が増えるためにビタミンB₆が不足してしまう可能性が出てきます。
食品成分表を見ると、確かに肉や魚のほうがビタミンB₆の含有量が多いのですが、肉や魚は同時にたんぱく質量も効率良く摂れる食品です。ですので、たんぱく質の含有量が少ないものからも、ビタミンB₆を摂ることが大切です。それは例えば胚芽米とか穀物だったり、野菜を1日150g以上は摂る(厚生労働省の推奨量は1日350g)ことでも、ビタミンB₆の摂取量は増えます。魚や肉は1回に80g位の量が1人前ですが、胚芽米なら1回150gとか、野菜なら100g以上とか、たくさん摂れる訳ですので、計算しますと1日の摂取ビタミンB₆の摂取源としては、同じ位の量となります。
ごはんは白米ですとビタミンB₆の含有量が下がります。胚芽米はビタミンB6も多く値段もリーズナブルで消化も良いので、高齢者にも向いています。
発芽玄米もビタミンB6が胚芽米より多く、消化も良いのでおすすめですが、比較的高価なのが難点です。
こんな感じで組み合わせると良いです
食事摂取基準2020年版では、ビタミン₆6の1日の推奨量は、成人や高齢者で、男性1.4mg女性1.1mgとなります。1.4mgを満たすには例えばこんな量を摂れば満たされます。